Disneyに行きました

私、まだ誰もやったことないことをやってみたくて、
ディズニーランドで自殺してみたい。

 

ODしてアトラクション乗ってそのまま空に飛んでいけたら
どんなに楽なんだろう…

 

私は無責任な人間だ。
もうすぐ人間じゃなくなるかもしれないけどそう言った。
すでに決まってるDJのブッキングや楽曲のコラボの案件等
私は必要とされていた。

 

ただ、タイミングが悪かっただけ。
その時できることは只々その時の気持ちを伝えることだった。

 

タイミングが悪かったね、でチャンスを逃したくないと
彼は言った。
私もチャンスを逃したくなかったのだ。
ディズニーランドに行く前日の夜だった。

 

直接電話したかったがタイミングが悪かった。
彼は良い友達に恵まれていた。

 

だから余計自分のことが嫌いになった。

 

誰も何も信じられなくて、楽しい未来は想像したらそれで終わり。
それで十分幸せだと思った。

 

私は彼を必要としていた。
こんなに気が合う友達なんて初めてだったから。
連絡を取るようになって半年も経ってないのに、
今までの人生で起こった出来事の7割ぐらいは全部話した。
そろそろネタ切れだ、なんてね。
だからもう私の気持ち、人生、未来は全部彼に託した。

 

あと3割を伝えたかったが、
伝えることができないまま当日の朝を迎えた。

 

私は不眠症で投薬治療をしている。
上手く夢を見れないのに夢の国へ来てしまった。

 

夢がなくなると人は死ぬのかな。
だから夢の国があるのかな。
なんでこんな場所を作ったんだろう。
なんで人が来るんだろう。
なんで人が楽しそうにしているのを見ると涙が出るんだろう。

 

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入り口にキャストがいた。笑顔だった。
とりあえず笑顔を返して入場した。

 

最後にディズニーに来たのはもう10年以上前になるので
私はとりあえずオススメされたアトラクションの中から
待ち時間が短いものに乗ることにした。

 

アトラクションに並ぶ前、近くでゲリラライブが始まった。
ハイパーテンションで演奏して踊る様をみて、
私は私がDJだったことを思い出した。
単純に楽しくて踊っていたらその演者の一人と目が合った。
その時の一体感はまさにバイブスそのものだった。

 

そしてまたゲリラライブに遭遇した。
気付いたらパレードよりもアトラクションよりもゲリラライブに夢中になっていた。
ダンスを真似して一緒に踊った。そしたら今度は手と手が触れ合った。

 

ライブは楽しい。DJしたい。ライブもしたい。
その一瞬のために。

 

目が合う瞬間、体が触れる瞬間、心が通じ合う瞬間、
それが生きるということを実感した。
ここに来て夢ではなく現実を見たいと願った。

 

ディズニーのアトラクションにはサイケデリックなものや狂気じみた要素が含まれている。
最後に来た子供の頃では気付くこともなかったダークな部分があった。

 

ここは私のために用意された世界なのもしれない。
ディズニーこそが私を理解してくれて、
私も作者の良き理解者になりたいと願った。
苦しみを分かち合いたい。もっと知りたい。

 

うつ病の心の中や、ドラッグを使用したときのような表現描写があり
それが誰でも体験できる。こんな狂った世界は、夢であって欲しいと願った。
夢の中に深い現実があった。
あの中にずっといたらおかしくなっちゃうから早く夢から醒めたい。
でも、もっと知りたいからまた来ていいですか?
ディズニーランドで誰も自殺しない理由がわかった。
誰かの夢を見ているだけだから……

 

その日はホテルに泊まり、翌日はシーに行った。

 

自分のことなんて考える余裕がなく、
ODしようとか死のうとかそういう気持ちを忘れてしまっていた。

 

ディズニーシーに入場すると、
夢から醒めてやっと現実にいる気持ちになった。悪夢は醒めて夢の余韻。

 

ランドが躁鬱なら、シーには感情がない。流れているのは水と時間だけ。
ランドは精神的破壊衝動、シーは物理的破壊衝動。
そして紛れもなく、ディズニーそのものがドラッグだと感じた。

 

癒やしの場所、私にぴったりの場所を見つけた。私の居場所があった。
定期的にまた来たいと思った。それがあるから安心してこれからも生きることができると。

 

不眠症改善して仕事安定したら年パスを取って定期的に通うのが私の夢です。
精神的当事者としてディズニーの良き理解者になりたい。救いになりたい。そのために生きる。

 

次はいつ行こうかな。
オズワルドのカチューシャ品切れで見つけられなかったのが心残りです。
いつか、人生を託そうとした彼も強引に連れていきたい。